「藤本先生はじめまして~」
「はじめまして。
宇佐美、あれやな。自分、もったいないことしとるな。」
「えっ!なにが!?」
「お前のやってることは、ダイヤを捨てて石ころつかんでるようなもんや。」
「お前って言うな!!」
「そんなことどうでもええねん。
自信のない女の子にありがちやねんけど、自分のことを振り回す相手に価値があるんやなくて、自分のことを大事にしてくれる相手に価値があるんや。」
「うーん・・・。
頭では分かってるんだけど・・・。」
「いーや。分かってない。
分かるっていうのは、身をもって経験して頭を打って『あ~こういうことだったのか』と腑に落ちて『理解する』のが、『分かる』ということや。
何度も同じ轍を踏んでしょうもない動物に引っかかってる時点で分かってないねん。」
「ひどい!そんなに言わなくたっていいじゃない・・・。
だってがんばってるけど、次はいい動物をって思うけど・・・。
でも上手くいかないんだもん!」
「ええか。被害者意識もってる時点で人は変われへんねん。
まあお前は動物やけども。
『どうせ、でも、だって』言うてる時点で自分以外のなにかのせいにしてるっちゅうことを忘れるな。
いくらがんばってる言うても、今いる場所が自分のレベルや。
そんで今付き合っている奴も自分のレベルっちゅうことを忘れるな。」
「・・・うん・・・分かった・・・。」
「素直でよろしい。女の子は素直が一番や。
自信がないって言うけど、素直っていうのはものすごい長所なんやぞ。
ええもん持ってるやないか。」
「嬉しい!素直ってよく言われるけど、それって長所なんだね!
自分では当たり前だと思ってたから、なんとも思わなかった!」
「素直であることはものすごく大事なことや。
自分の長所っていうのは、自分が当たり前にできることであって、自分ではそれがふつうやと思ってるから長所って気づきにくいねん。
自信もってええぞ。よし、ほなら早速次いこか。」
「はい!」